【やさしい】解説!!「新規事業開発の進め方」【④マーケティングの留意点】

こんにちはヤク学長です。

本記事の目的は、「新規事業開発の進め方を理解する」ことを目的としています。

【本記事のもくじ】

まず、「新規事業開発の進め方」に真剣に取り組むための概要を解説します。
下記の方法で、簡単に概要を抑えることができます。

  • 新規事業におけるマーケティングの留意点
  • ペルソナとペルソナ仮説
  • 色々ある新規事業

それでは、上から順番に見ていきます。
なお、本上記の方法を抑えれば成果が出ます。

・新規事業開発の進め方を使って、必要な基礎スキルをスムーズに身につけ効率的に学ぶための記事です。

記事の内容は「転載 & 引用OK」問題ありません。

新規事業におけるマーケティングの留意点

過去実績がない場合の計画づくり

新規事業マーケティングと既存事業マーケティングのマトリックスは以下のようになります。

【新規事業マーケティング】

  • 課題:未知の市場、競合他社が少ない
  • ターゲット:ニーズがあり、解決策を探している人々
  • 戦略:情報発信、PR、口コミ、広告などを用いて市場を開拓する
  • メトリック:新規顧客獲得数、リード獲得数、リードコンバージョン率、コストパフォーマンス、CPL(Cost Per Lead)など

【既存事業マーケティング】

  • 課題:既存市場での競合他社が多い
  • ターゲット:既存顧客、潜在的顧客、競合他社の顧客
  • 戦略:リピートセールス、クロスセールス、顧客満足度向上、競合分析などを行い、顧客ロイヤルティを高める
  • メトリック:顧客維持率、顧客満足度、アップセル率、クロスセル率、LTV(Life Time Value)など

新規事業マーケティングでは市場を開拓することが最優先となるため、主にリード獲得数や新規顧客獲得数、コストパフォーマンスなどのメトリックが重要です。一方、既存事業マーケティングでは既存顧客の維持やロイヤルティの向上が最優先となるため、主に顧客維持率やLTV、アップセル率、クロスセル率、顧客満足度などのメトリックが重要です。

課題:担当者が非マーケで見積もりがヤマ勘の場合

打ち手①:代理店にリード単価を聞く

代理店にリード単価を聞く場合は、以下の点に注意する必要があります。

  1. 代理店の規模や専門性によって得意分野や得意顧客層が異なるため、リード単価の基準値が異なる可能性があることを理解する。
  2. 代理店の利益率や手数料が含まれている場合があるため、正確な数字が得られるかどうか確認する。
  3. 代理店の情報提供に偏りがある場合があるため、複数の代理店からリード単価を聞くことが望ましい。
  4. 代理店によってはリード単価よりも、CPL(コスト・パー・リード)という指標を使っている場合があるため、その指標を理解しておく必要がある。

以上の点に注意し、代理店にリード単価を聞くことで、事業のマーケティング戦略の見直しや改善につなげることができます。

打ち手②:アフィリエイト報酬から推定

アフィリエイト報酬からリード単価を推定する場合、以下のような手順で行うことができます。

  1. アフィリエイト報酬となる行動(例えば、商品の購入やサービスの申し込みなど)が、どの程度の割合で発生するかを把握する。これは、過去のアフィリエイト報酬の支払い履歴から算出できる。
  2. 1で算出した行動の割合と、その行動に至るまでのクリックからコンバージョンに至るまでの割合(コンバージョン率)を掛け合わせることで、1クリックあたりの行動の発生確率が算出できる。
  3. アフィリエイト報酬の金額を、1クリックあたりの行動の発生確率で割ることで、1クリックあたりのリード単価が算出できる。

ただし、アフィリエイト報酬には、広告主の手数料や消費税などが含まれる場合があるため、これらを考慮する必要があります。また、アフィリエイト報酬の支払い条件やタイミングなどによって、報酬からリード単価を推定することが困難な場合もあります。

③類似企業のIR

類似企業のIR活動を調査することで、自社のIR活動の方向性や内容の参考にすることができます。具体的には、以下のような点について調査することが重要です。

  1. IR活動の形式や方法:類似企業はどのような形式や方法でIR活動を行っているのかを把握し、自社のIR活動に取り入れることができます。例えば、IRイベントの開催やWebキャストなどの活用方法を参考にすることができます。
  2. 重点項目:類似企業のIR報告書やプレゼンテーション資料などから、どのような項目に重点を置いてIR活動を行っているのかを把握することができます。これにより、自社のIR活動で重点を置くべき項目が明確になります。
  3. メッセージの統一性:類似企業のIR活動におけるメッセージの統一性を確認することで、自社のIR活動でもメッセージの統一性を保つことができます。例えば、IR報告書やプレゼンテーション資料の内容や、会社のビジョン・ミッション・バリューなどが統一されているかを確認することが重要です。
  4. 成長戦略:類似企業がどのような成長戦略を持っているのかを把握することで、自社の成長戦略について考えることができます。類似企業のIR活動において、どのような成長戦略について言及されているのかを確認することが重要です。

以上のように、類似企業のIR活動について調査することで、自社のIR活動における方向性や内容の参考にすることができます。

課題②:期待値が高すぎる謎の経営目標

打ち手①:基本的に新規事業の売上はIRと非連動

一般的に、新規事業の売上は既存事業と比べてIR(投資家向け広報)との関連性が低い傾向があります。これは、新規事業はまだ市場に浸透しておらず、投資家がそれについて知る機会が限られているためです。一方、既存事業については、投資家による情報収集や市場の反応が比較的容易であるため、IRと売上の関連性が高くなることがあります。

ただし、新規事業が市場に浸透し始めると、徐々にIRとの関連性が高くなっていきます。特に、新規事業が成長し、市場での知名度や影響力が高まると、IRとの関係が強まります。また、新規事業の売上が一定の水準に達した場合には、投資家からの注目が高まり、IRとの関係が強くなることがあります。

親方バッファ

「親方バッファ」とは、製造業において工程間のバッファストックを設ける際に、製造ラインの前後で設置する余裕ストックを指します。これによって、製造ラインの前後の工程が互いに影響を与えることなく、生産効率の向上や生産計画の柔軟性を確保することができます。この余裕ストックを設ける役割を担うのが「親方バッファ」と呼ばれるもので、ラインの親方が必要に応じてバッファを調整し、生産のスムーズな進行をサポートすることが求められます。

課題③:行き過ぎたコンサバ

「行き過ぎたコンサバ」とは、Conservative(保守的)の略で、物事をあまりにも慎重に行い、新しいアイデアやアプローチに対してオープンでなく、リスクを冒さないことを好む傾向のことを指します。これは、新しいアイデアや手法を採用することに消極的で、昔ながらの方法論にこだわりすぎることを意味します。これは、新しいビジネスモデルやテクノロジーを採用することに失敗する原因になる場合があります。また、市場変化に適応できず、競合他社に抜かれることもあります。

打ち手①:根拠のない悲観論はチームの雰囲気を悪くするので慎む

根拠のない悲観論は、チームのモチベーションを下げ、業務の効率性を損ねる可能性があります。過度な悲観論は、チームメンバーの間に不信感や不満を生むことがあります。そのため、悲観的な状況について話し合う際には、事実に基づいた分析やデータを用い、適切な対応策を検討することが大切です。また、チームメンバー全員が意見を出し合うことで、より客観的な判断ができるようになります。

打ち手②:KPIを楽観~悲観でシナリオ分け

KPIを楽観的から悲観的に見た場合のシナリオ分析は、事業のリスク管理や将来の戦略立案に非常に重要です。

例えば、売上高に関するKPIを楽観的、中立的、悲観的な3つのシナリオに分けて考えることができます。楽観的なシナリオでは、市場環境が好調で競合が少なく、市場規模が拡大していると仮定します。中立的なシナリオでは、市場環境が安定しており、市場規模は横ばいであると仮定します。一方、悲観的なシナリオでは、市場環境が悪化し、競合が増え、市場規模が縮小していると仮定します。

これらのシナリオを考慮して、事業戦略や財務計画を策定することで、より現実的な見積もりや目標設定が可能になります。また、シナリオ分析を通じて、どのような状況でも事業を継続するための最低限のリソースを確保することもできます。

ただし、KPIの楽観的、中立的、悲観的なシナリオを設定する場合には、根拠のある情報に基づいた予測が必要です。根拠のない楽観的、あるいは過度に悲観的なシナリオは、事業の見通しを歪めることになりますので、注意が必要です。

ペルソナとペルソナ仮説

ペルソナは、あなたの商品やサービスを利用しやすいターゲット層を定義するために使用される架空の人物像です。これにより、あなたのターゲット層に合わせたマーケティング戦略を策定することができます。

一方、ペルソナ仮説とは、ペルソナを想定した際に、その人物像に合ったアプローチを検討し、マーケティング戦略を詳細に定義するための仮説です。つまり、ペルソナ仮説は、あなたのターゲット層に向けて何を行うべきか、何を提供するべきかを具体的に明確化することができます。

ペルソナとペルソナ仮説を作成することで、あなたの商品やサービスが誰にどのように使われるのかを理解し、それに基づいてマーケティング戦略を構築することができます。これにより、あなたのターゲット層に訴求する効果的な方法を見つけることができ、より多くのビジネスチャンスを獲得することができるでしょう。

ペルソナの作り方

ペルソナの作り方には、主に定性分析と定量分析の2つの方法があります。

定性分析は、調査対象者に対してインタビューやフィードバックを通じて、彼らのニーズや行動、欲求を分析する方法です。この方法は、より詳細な情報を得ることができるため、より深い理解を得ることができます。

定量分析は、集計データを分析することにより、大量の情報を素早く収集する方法です。この方法は、大量のデータを扱うことができるため、大規模なサンプルを得ることができます。

ペルソナの作成においては、定性分析と定量分析を組み合わせることが望ましいとされています。定性分析によって、ニーズや欲求を深く理解し、その後、定量分析によってサンプルの拡大や傾向の把握を行うことができます。

具体的には、まずはじめに、ターゲット層を決定し、そこから特徴的なパーソナル属性、生活習慣、行動傾向、願望や欲求などを分析していきます。この過程で、インタビューやフィードバック、アンケート調査などを用いることができます。その後、得られた情報をもとに、ペルソナを作成し、彼らの行動を予測したペルソナ仮説を立てます。このペルソナ仮説をもとに、マーケティング戦略やプロダクト開発に反映することができます。

ペルソナ仮説づくり

ペルソナ仮説とは、ペルソナを分析した結果をもとに、そのペルソナがどのようなニーズや課題を抱えているかを仮説としてまとめたものです。以下はペルソナ仮説を作るための一般的な手順です。

  1. ペルソナのニーズや課題を整理する
  • 定性的なデータをまとめ、ペルソナが抱えるニーズや課題を洗い出します。
  • データを整理する際には、インタビューやアンケート、購買履歴などを参考にすることがあります。
  1. ペルソナの行動パターンを分析する
  • ペルソナがどのような行動をとっているかを分析します。
  • 例えば、どのようなウェブサイトをよく訪れるのか、どのような商品をよく購入するのかなど、データから分析します。
  1. ペルソナの優先度を決める
  • ペルソナごとに、優先度を決めて、ペルソナごとの仮説をまとめます。
  • 優先度は、売上や利益、顧客満足度、獲得コストなどを考慮して決めることがあります。
  1. ペルソナ仮説をまとめる
  • 仮説をまとめ、ペルソナの課題やニーズを明確にします。
  • 仮説は、アクションプランを立てるためのものであり、常に改善を意識しながら更新していく必要があります。
  1. アクションプランの作成
  • 仮説をもとに、ペルソナに対してどのようなアクションを実行するかを決定します。
  • 例えば、商品の改善、広告戦略の変更、サービスの改善など、具体的なアクションを計画します。

以上が一般的なペルソナ仮説を作るための手順です。ペルソナ仮説は、ペルソナを理解し、アクションプランを立てるための重要なステップです。

よくある失敗

新規事業におけるよくある失敗としては、以下のようなものがあります。

  1. マーケットニーズを正しく把握できていないことによる失敗
  2. ビジネスモデルの誤解による失敗
  3. 開発スピードが遅れたことによる失敗
  4. 予算不足による失敗
  5. チーム構成が適切でないことによる失敗
  6. マーケティング戦略が不適切であったことによる失敗
  7. リリース後の顧客サポートが不十分であったことによる失敗

これらの失敗を避けるためには、マーケット調査や顧客インタビューなどを通じて、市場のニーズや問題点を正しく把握し、その情報を元にビジネスモデルや開発スケジュール、予算などを策定することが重要です。また、チームの構成やマーケティング戦略にも十分な注意を払う必要があります。

顧客理解のフィードバックループ

顧客理解のフィードバックループとは、製品やサービスを提供する企業が、顧客のフィードバックを収集し、それを改善に反映させるプロセスのことです。

このプロセスは、以下のようなステップで構成されます。

  1. 顧客のフィードバックを収集する:アンケート調査やユーザーインタビューなどの手法を使って、顧客からのフィードバックを収集します。
  2. フィードバックを分析する:収集されたフィードバックを分析し、共通する課題や問題点を特定します。
  3. 問題点を修正するためのアクションプランを作成する:特定された課題や問題点に対応するためのアクションプランを作成します。
  4. アクションプランを実行する:アクションプランを実行し、問題点を修正します。
  5. 改善の効果を測定する:改善の効果を測定し、再度顧客からのフィードバックを収集します。
  6. フィードバックループを繰り返す:収集されたフィードバックを元に、改善を継続的に行い、顧客満足度を向上させます。

このように、顧客理解のフィードバックループを繰り返すことで、企業は顧客のニーズに合わせた製品やサービスを提供し、顧客満足度を向上させることができます。

因果を理解することで再現性を得られる

因果を理解することで再現性を得ることができます。データ分析において、因果関係を把握することは非常に重要で、たとえばどのようなマーケティング施策がうまくいっているかを把握するためにも必要です。因果関係を理解することで、適切な仮説を立て、検証することができます。また、因果関係を把握することで、施策の改善点や失敗点を見つけ出し、改善することができます。

色々ある新規事業

市場がないので需要がない

キャズム理論では、市場の早期採用者と早期採用者以外の顧客層(アーリーアダプター以降)を分け、それぞれの顧客層に対するアプローチ方法が異なるとされています。

そのため、市場がないため需要がない場合は、まずはアーリーアダプターの顧客層を対象としてアプローチすることが重要です。この顧客層は、新しい技術や商品に対して積極的であるため、需要を喚起することができる可能性が高いです。アーリーアダプターの顧客層からの需要がある程度確保できた後に、より一般的な顧客層にアプローチしていくことで、市場を拡大していくことができます。

一方、キャズムの後ろ側にアプローチする場合は、市場が既に確立しているため、既存の市場に参入していくことになります。競合が激しくなることが予想されるため、新たな差別化ポイントやアドバンテージを持つことが重要になってきます。また、既存の市場に参入する場合は、市場のニーズやトレンドを理解し、それに合わせた商品やサービスを提供することが求められます。

要するに、市場がない場合は、まずはアーリーアダプターの顧客層にアプローチし、需要を喚起していくことが重要であるとされています。一方で、市場が既に確立している場合は、市場のニーズやトレンドを理解して、競合と差別化した商品やサービスを提供することが求められます。


というわけで、今回は以上です。大変お疲れ様でした。
引き続きで、徐々に発信していきます。

コメントや感想を受け付けています。ちょっとした感想でもいいので嬉しいです。

それでは、以上です。

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