こんにちはヤク学長です。
データサイエンティスト兼ファーマシストで、アルゴリズムやBI開発を行っています。
本記事の目的は、「pythonの基本操作を知る」ことを目的としています。
https://medical-science-labo.jp/python_advance03/
【本記事のもくじ】
まず、「Python」に真剣に取り組むための概要を解説します。
下記の方法で、簡単に概要を抑えることができます。
- 1.簡易テスト
それでは、上から順番に見ていきます。
なお、本上記の方法を順番に抑えれば成果が出ます。
記事の内容は「転載 & 引用OK」問題ありません。
- 1 1.簡易テスト
- 1.1 doctest
- 1.2 Unttest
- 1.3 ①Unttestで例外テスト
- 1.4 ②Unttestで例外テスト
- 1.5 Unttestのsetupとteardown
- 1.6 Unttestのスキップ
- 1.7 pytest
- 1.8 pytestで例外テスト
- 1.9 pytestのsetupとteardown
- 1.10 pytestのスキップ
- 1.11 pytestのconftest
- 1.12 pytestのfixture
- 1.13 pytest-covのどこまでテストをすればよいのか
- 1.14 noseのWebページの紹介
- 1.15 setuptoolsでtestを実行する
- 1.16 Toxで仮想環境でテストを実行する
- 1.17 seleniumでUIの自動テスト
- 1.18 mock
- 1.19 基本的な使い方
- 1.20 メソッドの戻り値の設定
- 1.21 メソッドの呼び出しを検証する
- 1.22 mock.assert
- 1.23 mock.patch
- 1.24 mock.side_effect
- 1.25 mock.spec
- 1.26 どこまでmockするか
1.簡易テスト
doctest
doctestは、Pythonのモジュールに対してドキュメント中に記述されたテストを自動的に実行するためのモジュールです。Pythonの対話シェルのように、入力と出力を記述することで、コードのテストを行うことができます。
doctestを使用することで、コードとドキュメントを同時に管理し、実際の使用例に基づいたテストを自動的に実行して、バグを早期に発見することができます。また、テストをドキュメントに含めることで、コードの使用方法や動作に関するドキュメントを充実させることができます。
doctestは、Python標準ライブラリに含まれているため、追加のインストールは必要ありません。doctestの使用方法については、Pythonの公式ドキュメントを参照してください。
Pythonでdoctestを使用する
Pythonのdoctestは、Pythonのコードに対するテストをドキュメントの中に記述することができるモジュールです。テストは、Pythonの対話シェルのように入力と出力の形式で書かれます。
例えば、以下のようなPython関数を考えてみましょう。
def add(x, y):
"""
This function adds two numbers together.
>> add(2, 3)
5
>>> add(100, 200)
300
>>> add(-1, 1)
0
"""
return x + y
この関数には、doctestの形式でテストが含まれています。関数のドキュメント文字列の中に、>>>
から始まる入力例が書かれています。入力例の下には、その入力例に対して期待される出力例が書かれています。
このコードを実行すると、doctestは入力例と期待される出力例を比較し、テストが合格するかどうかを判断します。
if __name__ == '__main__':
import doctest
doctest.testmod()
testmod()
関数を呼び出すことで、現在のモジュール内のドキュメント文字列からテストを抽出して実行します。テストが失敗した場合は、エラーメッセージが出力されます。
このように、doctestを使用することで、コードとドキュメントを同時に管理し、ドキュメントに含まれるテストを自動的に実行してテストカバレッジを向上させることができます。
Unttest
unittestは、Pythonの標準ライブラリで提供されている単体テストフレームワークです。unittestを使用することで、Pythonのクラスや関数のテストを簡単に記述し、自動化することができます。
unittestは、テストを実行するためのテストランナーを提供し、テストのセットアップやクリーンアップ、アサーション、モックの使用などの機能もサポートしています。
以下は、unittestを使用して簡単なテストを実行する例です。
import unittest
def add(x, y):
return x + y
class TestAdd(unittest.TestCase):
def test_add_positive_numbers(self):
self.assertEqual(add(2, 3), 5)
def test_add_negative_numbers(self):
self.assertEqual(add(-2, -3), -5)
if __name__ == '__main__':
unittest.main()
この例では、add()
関数を単体テストするためのTestAdd
クラスを定義しています。TestAdd
クラスには、test_add_positive_numbers()
とtest_add_negative_numbers()
という2つのテストメソッドが含まれており、それぞれ異なる入力値を使用してadd()
関数を呼び出し、期待される出力と一致するかどうかをアサーションしています。
if __name__ == '__main__':
の部分では、unittest.main()
関数を呼び出すことで、定義されたテストを実行しています。テスト結果は、コンソールに出力されます。
unittestには、他にも様々な機能が含まれています。詳細については、Pythonの公式ドキュメントを参照してください。
PythonでUnttestを使用する
Pythonのunittestモジュールを使用すると、Pythonのコードを単体テストすることができます。以下に、unittestの基本的な使用方法を示します。
①Unttestで例外テスト
import unittest
def add(x, y):
return x + y
class TestAdd(unittest.TestCase):
def test_add_positive_numbers(self):
result = add(2, 3)
self.assertEqual(result, 5)
def test_add_negative_numbers(self):
result = add(-2, -3)
self.assertEqual(result, -5)
if __name__ == '__main__':
unittest.main()
この例では、add()
関数を単体テストするためのTestAdd
クラスを定義しています。TestAdd
クラスには、test_add_positive_numbers()
とtest_add_negative_numbers()
という2つのテストメソッドが含まれており、それぞれ異なる入力値を使用してadd()
関数を呼び出し、期待される出力と一致するかどうかをアサーションしています。
unittest.TestCase
クラスを継承することで、テストを実行するための便利な機能が利用できます。例えば、self.assertEqual()
メソッドを使用して、2つの値が等しいかどうかをテストすることができます。
テストを実行するには、最後の行でunittest.main()
関数を呼び出す必要があります。これにより、定義されたすべてのテストが実行されます。
以上が、Pythonのunittestを使用した単体テストの基本的な方法です。unittestには、他にも様々な機能が含まれています。詳細については、Pythonの公式ドキュメントを参照してください。
②Unttestで例外テスト
Pythonのunittestを使用して、例外が発生するかどうかをテストすることができます。例外が発生するかどうかをテストするには、assertRaises()
メソッドを使用します。このメソッドには、期待される例外の型と、テスト対象の関数またはメソッドを渡します。
以下は、例外が発生するかどうかをテストする例です。
import unittest
def divide(x, y):
if y == 0:
raise ZeroDivisionError('division by zero')
return x / y
class TestDivide(unittest.TestCase):
def test_divide_by_zero(self):
with self.assertRaises(ZeroDivisionError):
divide(1, 0)
def test_divide_positive_numbers(self):
result = divide(4, 2)
self.assertEqual(result, 2)
if __name__ == '__main__':
unittest.main()
この例では、divide()
関数を単体テストするためのTestDivide
クラスを定義しています。TestDivide
クラスには、test_divide_by_zero()
とtest_divide_positive_numbers()
という2つのテストメソッドが含まれており、test_divide_by_zero()
メソッドでは、ゼロ除算エラーが発生するかどうかをアサーションしています。
assertRaises()
メソッドにより、divide()
関数がゼロ除算エラーを発生させることを期待しています。with
文を使用して、assertRaises()
メソッドで指定した例外が発生することを確認します。また、test_divide_positive_numbers()
メソッドでは、正しい結果が得られることをアサーションしています。
以上が、Pythonのunittestを使用した例外テストの基本的な方法です。
Unttestのsetupとteardown
Pythonのunittestを使用する場合、setUp()
メソッドとtearDown()
メソッドを使用して、テストの前後に実行する処理を定義できます。setUp()
メソッドは、各テストメソッドの前に実行され、tearDown()
メソッドは、各テストメソッドの後に実行されます。
以下は、setUp()
メソッドとtearDown()
メソッドを使用した例です。
import unittest
class MyTest(unittest.TestCase):
def setUp(self):
self.my_list = [1, 2, 3]
def tearDown(self):
del self.my_list
def test_add_to_list(self):
self.my_list.append(4)
self.assertEqual(len(self.my_list), 4)
def test_remove_from_list(self):
self.my_list.remove(2)
self.assertEqual(len(self.my_list), 2)
if __name__ == '__main__':
unittest.main()
この例では、MyTest
クラスにsetUp()
メソッドとtearDown()
メソッドが定義されています。setUp()
メソッドでは、リストを初期化しています。tearDown()
メソッドでは、リストを削除しています。
test_add_to_list()
メソッドでは、リストに要素を追加し、追加された要素の数が期待どおりであるかどうかをアサーションしています。test_remove_from_list()
メソッドでは、リストから要素を削除し、削除された要素の数が期待どおりであるかどうかをアサーションしています。
setUp()
メソッドとtearDown()
メソッドを使用することで、各テストメソッドで同じ初期化処理を繰り返す必要がなくなります。また、テストが終了した後に、不要なリソースをクリーンアップすることができます。
以上が、PythonのunittestでのsetUp()
メソッドとtearDown()
メソッドの使い方です。
Unttestのスキップ
Pythonのunittestでは、特定のテストをスキップすることができます。テストをスキップするには、unittest.skip()
デコレータを使用します。unittest.skip()
デコレータには、スキップする理由を引数として渡すことができます。
以下は、unittest.skip()
デコレータを使用した例です。
import unittest
class MyTest(unittest.TestCase):
@unittest.skip("demonstrating skipping")
def test_skip(self):
self.fail("This test should have been skipped")
def test_do_not_skip(self):
self.assertEqual(1 + 1, 2)
if __name__ == '__main__':
unittest.main()
この例では、test_skip()
メソッドがunittest.skip()
デコレータで修飾されています。unittest.skip()
デコレータには、スキップする理由を示す文字列が渡されています。test_skip()
メソッドでは、self.fail()
メソッドを呼び出して、テストが失敗するようにしています。しかし、このテストはスキップされます。
test_do_not_skip()
メソッドは、スキップされていない通常のテストです。
以上が、Pythonのunittestでテストをスキップする方法です。
pytest
Pytestは、Pythonで書かれたテストフレームワークの1つです。Pytestは、Pythonの標準ライブラリであるunittestよりもシンプルで柔軟性があり、自動的にテストスイートを検出し、多様な拡張機能が利用できます。
Pytestは、test_
で始まる関数を自動的にテストとして認識します。これらのテストは、アサーションを含むPythonの通常の関数として書くことができます。また、クラスベースのテストもサポートされています。
以下はpytestの使用例です。
- インストール
まず、pytestをインストールします。コマンドラインから以下のコマンドを実行します。
pip install pytest
- テストコードの作成
次に、テストコードを作成します。テストコードは通常、 test_
という接頭辞が付いたファイルに保存されます。
例えば、次のようなコードをtest_sample.py
に保存することができます。
def test_addition():
assert 1 + 1 == 2
def test_subtraction():
assert 5 - 3 == 2
これは2つの単純なテストを実行します。
- テストの実行
pytestを実行するには、ターミナルで以下のコマンドを入力します。
pytest
これにより、 test_
接頭辞を持つすべてのファイルが検出され、それぞれのテストが実行されます。成功したテストは.
で表示され、失敗したテストはF
で表示されます。
- 追加のオプション
pytestには様々なオプションがあり、テストの実行方法をカスタマイズできます。例えば、以下のようにして、より詳細な出力を取得できます。
pytest -v
また、以下のようにして、特定のテストファイルまたはテスト関数を実行できます。
pytest test_sample.py
pytest test_sample.py::test_addition
- pytestの拡張
pytestには、豊富なプラグインが用意されています。プラグインを使用することで、pytestの機能を拡張することができます。
例えば、pytest-covプラグインを使用すると、テストカバレッジの情報を取得することができます。
pip install pytest-cov
pytest --cov=.
これにより、カバレッジ情報が表示されます。
pytestで例外テスト
pytestを使用して例外の発生をテストするには、以下のような手順を行います。
- 例外が発生する可能性のあるコードを準備します。
例えば、以下のような関数があります。
def divide(x, y):
if y == 0:
raise ZeroDivisionError("division by zero")
return x / y
この関数は、第2引数が0の場合にZeroDivisionErrorを発生させます。
- テストコードを作成します。
pytestでは、例外が発生することをテストするための特別なアサーションが用意されています。以下は例です。
def test_divide_by_zero():
with pytest.raises(ZeroDivisionError):
divide(1, 0)
このテストコードでは、 divide
関数に対して、引数1と0を渡しているため、ZeroDivisionErrorが発生することを期待しています。
pytest.raises
マネージャを使用して、ZeroDivisionErrorが発生することを確認しています。もし例外が発生しない場合は、テストが失敗します。
- テストを実行します。
pytestを実行すると、test_divide_by_zero
関数が実行されます。この関数はZeroDivisionErrorを期待しており、もしZeroDivisionErrorが発生しなければ、テストは失敗します。
$ pytest
============================= test session starts =============================
...
collected 1 item
test_sample.py F [100%]
================================== FAILURES =
==================================
________________________________ test_divide_by_zero ___________________________
def test_divide_
by_zero():
> with pytest.raises(ZeroDivisionError):
divide(1, 0)
test_sample.py:4:
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
x = 1, y = 0
def divide(x, y):
if y == 0:
> raise ZeroDivisionError("division by zero")
return x / y
E ZeroDivisionError: division by zero
test_sample.py:2: ZeroDivisionError
=========================== short test summary info ============================
FAILED test_sample.py::test_divide_by_zero - ZeroDivisionError
========================= 1 failed in 0.04s ===================================
- テストが成功することを確認します。
以上の手順で、例外が発生することを確認するテストを実行することができます
pytestのsetupとteardown
pytestでは、setup
とteardown
と呼ばれる特別な関数を使用して、テストの前後に必要な準備や後処理を行うことができます。
setup
関数は、各テストが実行される前に実行され、teardown
関数は各テストが完了した後に実行されます。これらの関数は、特定のテストの前後で一連の共通の準備や後処理を実行するために使用されます。
以下は、setup
とteardown
関数の例です。
import pytest
@pytest.fixture(scope="module")
def database_connection():
# ここでデータベースに接続し、接続オブジェクトを返します
connection = connect_to_database()
yield connection
# テストが完了した後、接続を切断します
disconnect_database(connection)
def test_insert_user(database_connection):
# データベースにユーザーを挿入するテスト
insert_user(database_connection, "John", "Doe")
def test_delete_user(database_connection):
# データベースからユーザーを削除するテスト
delete_user(database_connection, "John", "Doe")
この例では、database_connection
という名前のfixtureを定義しています。このfixtureは、テストに必要なデータベース接続オブジェクトを提供します。
setup
関数として、接続を確立し、テスト前にデータベースを初期化することができます。teardown
関数として、テストが終了した後に接続を切断することができます。
database_connection
fixtureは、テスト関数に渡されます。テスト関数では、fixtureを引数として使用し、データベース操作を行うことができます。
このように、setup
とteardown
関数を使用することで、テストの前後に必要な共通処理を効率的に実行できます。
pytestのスキップ
pytestでは、@pytest.mark.skip
デコレータを使用して、テストをスキップすることができます。このデコレータは、テストを実行しないようにマークするために使用されます。テスト関数にこのデコレータを追加すると、pytestはそのテストを無視して、テストの合計数から除外します。
以下は、@pytest.mark.skip
デコレータの例です。
import pytest
@pytest.mark.skip(reason="Test currently not implemented")
def test_function():
# このテストは現在実装されていません
assert True
この例では、@pytest.mark.skip
デコレータを使用して、test_function()
というテストをスキップしています。reason
引数を指定することで、スキップの理由を説明することができます。
また、@pytest.mark.skipif
デコレータを使用して、特定の条件が満たされている場合にのみテストをスキップすることもできます。このデコレータは、condition
引数を使用して条件式を指定します。条件がTrueの場合にテストをスキップします。
import pytest
@pytest.mark.skipif(sys.version_info < (3, 0), reason="Python 3.0未満では動作しません")
def test_function():
# Python 3.0未満ではこのテストは実行されません
assert True
この例では、@pytest.mark.skipif
デコレータを使用して、Pythonのバージョンが3.0未満の場合にtest_function()
というテストをスキップしています。reason
引数を指定することで、スキップの理由を説明することができます。
pytestのconftest
conftest.py
は、pytestの構成ファイルの一種で、複数のテストファイルで共有されるフィクスチャや設定を定義するために使用されます。 conftest.py
は、テストが実行されるディレクトリ内またはその親ディレクトリに配置する必要があります。
conftest.py
ファイルには、以下のような要素を含めることができます。
- フィクスチャ関数
- フィクスチャのスコープ
- フック関数
- カスタムオプション
たとえば、以下のようなconftest.py
ファイルを作成して、ディレクトリ内のすべてのテストで使用するフィクスチャを定義できます。
import pytest
@pytest.fixture(scope="session")
def database():
# ここでデータベースに接続し、接続オブジェクトを返します
connection = connect_to_database()
yield connection
# テストが完了した後、接続を切断します
disconnect_database(connection)
このconftest.py
ファイルでは、database
という名前のfixtureを定義しています。このfixtureは、テストに必要なデータベース接続オブジェクトを提供します。scope
引数を使用して、fixtureのスコープをsession
に設定しています。つまり、すべてのテストで1回だけこのfixtureが初期化され、すべてのテストが完了した後に1回だけ後処理が実行されます。
このように、conftest.py
ファイルを使用することで、テストファイル間でフィクスチャや設定を共有することができます。また、ファイル名がconftest.py
であるため、pytestは自動的にファイルを認識して、テストの実行前に読み込みます。
pytestのfixture
pytestのfixture
は、テストコード内で再利用可能なオブジェクトやデータを定義するために使用されます。fixtureは、コードの再利用性を高め、テストを簡単かつ効率的に実行することができます。fixtureは、データベースの接続やファイルの読み書き、APIの呼び出しなど、テストで必要な様々なリソースを提供できます。
fixtureを定義するには、@pytest.fixture
デコレータを使用します。fixtureは、関数の戻り値として提供されます。fixture関数には、必要に応じて引数を指定することができます。引数は、fixtureが依存する他のfixtureを参照するために使用することができます。
たとえば、以下の例では、fixture1
とfixture2
という2つのfixtureを定義しています。fixture2
はfixture1
に依存しています。
import pytest
@pytest.fixture
def fixture1():
# 何らかの処理を実行し、オブジェクトを返します
return object1
@pytest.fixture
def fixture2(fixture1):
# fixture1を使用して何らかの処理を実行し、オブジェクトを返します
return object2
この例では、fixture1
とfixture2
が定義されています。fixture2
はfixture1
に依存しており、fixture1
が初めに実行された後に、fixture2
が実行されます。fixture2
は、fixture1
で作成されたオブジェクトを使用して何らかの処理を実行し、新しいオブジェクトを返します。
fixtureをテスト関数に適用するには、関数の引数としてfixtureの名前を指定します。pytestは、fixture関数を自動的に検出し、必要に応じてfixtureを実行してテスト関数に渡します。たとえば、以下の例では、test_function
というテスト関数にfixture1
を適用しています。
def test_function(fixture1):
# fixture1を使用して何らかの処理を実行します
assert some_condition
この例では、test_function
というテスト関数にfixture1
を引数として渡しています。pytestは、テスト関数が実行される前に、fixture1
を自動的に実行して、その戻り値をfixture1
の引数としてtest_function
に渡します。
pytest-covのどこまでテストをすればよいのか
pytest-covは、Pythonコードのテストカバレッジを計算するためのツールです。テストカバレッジは、コードのテスト範囲の割合を示すものであり、高いテストカバレッジは、コードの品質と信頼性を高めます。pytest-covを使用することで、テストカバレッジを簡単に測定することができます。
pytest-covを使用して、どこまでテストをすればよいかは、プロジェクトやアプリケーションの要件によって異なります。しかし、一般的には、以下のような方針が推奨されます。
- テストするコードの範囲を決定する
- すべてのコードをテストする必要はありません。代わりに、重要な機能や処理にフォーカスして、テストすべき範囲を決定します。
- ステートメントカバレッジの目標を設定する
- ステートメントカバレッジは、テストでカバーされたコードのステートメント(行)の割合を示すものです。一般的には、ステートメントカバレッジの目標を80%〜90%とすることが推奨されています。
- テストを作成する
- テストを作成して、テストカバレッジを目標に達するように努めます。カバレッジレポートを使用して、テストが必要な箇所を特定し、カバレッジを向上させるようにテストを調整します。
以上のように、pytest-covを使用して、コードのテストカバレッジを計算する際には、プロジェクトやアプリケーションの要件に応じて、適切なテストカバレッジの目標を設定し、テストを作成することが重要です。
noseのWebページの紹介
noseはPythonのテストランナーフレームワークの1つで、unittestの代替として開発されました。noseは、テストディスカバリやテストの自動化、テストのスキップや実行中のエラーの表示など、多くの便利な機能を提供します。
noseのWebページは以下のURLからアクセスできます。 https://nose.readthedocs.io/en/latest/
このWebページには、noseのドキュメンテーションが含まれており、以下のような情報が提供されています。
- インストール方法や設定方法
- テストの書き方や実行方法
- テストの自動化やカスタマイズ方法
- noseが提供する機能やプラグインに関する情報
また、noseのGitHubリポジトリも公開されており、最新のソースコードやバグ修正、機能追加などの情報を確認することができます。
noseは、Pythonのテストランナーフレームワークの1つとして人気があり、多くの開発者が使用しています。Webページやドキュメンテーションを参照することで、noseを効果的に使用することができます。
setuptoolsでtestを実行する
setuptoolsは、Pythonのパッケージングツールの1つであり、パッケージの作成、配布、インストールを簡単に行うことができます。setuptoolsには、パッケージに含まれるテストを実行するための機能が組み込まれています。
setuptoolsでテストを実行するには、以下の手順を実行します。
- テストコードを書く
- パッケージのtestsディレクトリにテストコードを作成します。テストコードは、pytestなどのテストランナーフレームワークを使用して実装することができます。
- テストの依存関係をインストールする
- テストに必要な依存関係がある場合は、setup.pyファイルに記述し、pipでインストールします。例えば、pytestやpytest-covなどのパッケージが必要な場合は、以下のようにsetup.pyに記述します。
setup(
...
tests_require=['pytest', 'pytest-cov'],
...
)
testコマンドを実行する
- setuptoolsには、テストを実行するためのtestコマンドが組み込まれています。以下のコマンドを実行することで、テストを実行することができます。
python setup.py test
上記のコマンドを実行すると、testsディレクトリ以下のすべてのテストが実行されます。
これらの手順を実行することで、setuptoolsを使用してパッケージに含まれるテストを実行することができます。
Toxで仮想環境でテストを実行する
Toxは、Pythonプロジェクトのテストとパッケージングを自動化するためのツールです。Toxを使用すると、Pythonのさまざまなバージョン、依存関係、環境変数などを含む複数の仮想環境でテストを自動的に実行できます。
Toxで仮想環境でテストを実行するには、以下の手順を実行します。
- Toxをインストールする
- pipコマンドを使用して、Toxをインストールします。
pip install tox
tox.iniファイルを作成する
- プロジェクトのルートディレクトリにtox.iniファイルを作成します。このファイルには、テストの実行方法、依存関係、環境変数などの情報を記述します。
[tox]
envlist = py37, py38
[testenv]
deps =
pytest
pytest-cov
commands =
pytest --cov=my_package tests/
- この例では、Python 3.7と3.8の2つの仮想環境でテストを実行し、pytestとpytest-covをインストールし、pytestとpytest-covを使用してテストを実行するように設定しています。
toxコマンドを実行する
- プロジェクトのルートディレクトリで、以下のコマンドを実行することで、仮想環境でテストを実行することができます。
tox
上記のコマンドを実行すると、tox.iniファイルで定義されたPythonバージョン、依存関係、テストコマンドなどが自動的に設定された仮想環境でテストが実行されます。
これらの手順を実行することで、Toxを使用して仮想環境でPythonプロジェクトのテストを自動化することができます。
seleniumでUIの自動テスト
Seleniumは、Webブラウザを自動化するためのオープンソースのツールで、UIの自動テストに広く使用されています。SeleniumはPythonから簡単に利用できるため、Pythonの自動テストフレームワークと組み合わせることができます。
以下は、PythonとSeleniumを使用してUIの自動テストを行う例です。
- Seleniumをインストールする
- pipコマンドを使用して、Seleniumをインストールします。
pip install selenium
テスト用のPythonスクリプトを作成する
- 以下は、Google検索のUIテストを行うPythonスクリプトの例です。
from selenium import webdriver
# Chromeを起動する
driver = webdriver.Chrome()
# Googleの検索ページを開く
driver.get("https://www.google.com/")
# 検索フォームにキーワードを入力する
search_box = driver.find_element_by_name("q")
search_box.send_keys("Python")
# 検索ボタンをクリックする
search_box.submit()
# 検索結果ページが表示されるまで待機する
driver.implicitly_wait(10)
# 検索結果のタイトルを取得する
result_title = driver.find_element_by_css_selector("h3")
# 結果を表示する
print(result_title.text)
# ブラウザを終了する
driver.quit()
- スクリプトが実行され、ブラウザでGoogle検索が実行されます。
これらの手順を実行することで、PythonとSeleniumを使用してUIの自動テストを簡単に実行することができます。ただし、Seleniumを使用したUIテストは、ブラウザの動作に依存するため、実行に時間がかかり、メンテナンスが必要になる場合があります。
mock
Mockは、Pythonでテストを行うためのモックライブラリです。モックとは、実際のオブジェクトを模擬したオブジェクトのことで、テストで使用することで、外部の依存関係を除去してテストを行うことができます。Mockは、Pythonの標準ライブラリではないため、pipコマンドを使用してインストールする必要があります。
Mockを使用すると、以下のようなことができます。
- 外部APIやライブラリの振る舞いを模擬して、依存関係を除去してテストを行う。
- 関数の戻り値を指定することで、テスト用のデータを作成する。
- 関数が呼び出された回数や引数の値をチェックすることで、関数が正しく動作しているかを確認する。
MockはPythonのテストフレームワークにおいて、オブジェクトを置き換えることで、テスト中に外部リソースにアクセスすることを防ぐためのライブラリです。以下は、Mockを使用する方法についての詳細と具体例です。
基本的な使い方
まず、Mockを使用するにはunittest.mock
モジュールをインポートする必要があります。Mockは、以下のようにインスタンス化することができます。
from unittest.mock import Mock
m = Mock()
このようにインスタンス化したMockオブジェクトは、通常のオブジェクトと同じように扱うことができます。例えば、以下のように属性を設定することができます。
m.some_attribute = 'value'
また、以下のようにメソッドを呼び出すこともできます。
m.some_method(1, 2, 3)
メソッドの戻り値の設定
Mockオブジェクトのメソッドを呼び出すとき、return_value
属性を使用して、メソッドの戻り値を設定することができます。例えば、以下のように設定することができます。
m.some_method.return_value = 'mocked return value'
メソッドの呼び出しを検証する
Mockオブジェクトのメソッドの呼び出し回数を検証するためには、call_count
属性を使用することができます。例えば、以下のように呼び出し回数を検証することができます。
m.some_method(1, 2, 3)
assert m.some_method.call_count == 1
mock.assert
mock
ライブラリは、Pythonでモックオブジェクトを作成するためのライブラリです。モックオブジェクトは、テストの中で本物のオブジェクトを置き換えることができます。これにより、外部の依存関係を取り除くことができ、コードを単体でテストできます。
mock
ライブラリには、assert_called_with()
、assert_called_once_with()
、assert_not_called()
、assert_has_calls()
などのアサーションメソッドが用意されています。これらのメソッドは、モックオブジェクトに対して呼び出された引数をアサートすることができます。
以下は、assert_called_with()
メソッドを使用した例です。
from unittest.mock import Mock
def my_function(a, b):
return a + b
mock = Mock()
mock(1, 2)
mock.assert_called_with(1, 2)
この例では、Mock
クラスを使用してモックオブジェクトを作成し、それを呼び出しています。その後、assert_called_with()
メソッドを使用して、モックオブジェクトが引数(1, 2)で呼び出されたことをアサートしています。
assert_called_once_with()
メソッドは、モックオブジェクトが一度だけ引数付きで呼び出されたことをアサートすることができます。assert_not_called()
メソッドは、モックオブジェクトが一度も呼び出されなかったことをアサートすることができます。assert_has_calls()
メソッドは、モックオブジェクトが特定の呼び出しパターンで呼び出されたことをアサートすることができます。
これらのアサーションメソッドは、モックオブジェクトを使用してコードをテストする際に非常に便利です。
mock.patch
mock.patch()
は、mock
ライブラリを使ってPythonコードをテストするために使われる機能の一つです。mock.patch()
を使うことで、コード中の関数やクラスの振る舞いを置き換え、テストできるようになります。
以下は、mock.patch()
の簡単な例です。
from unittest import TestCase
from unittest.mock import patch
def my_function():
return 1
class MyTestClass(TestCase):
@patch('__main__.my_function')
def test_my_function(self, mock_function):
mock_function.return_value = 2
result = my_function()
self.assertEqual(result, 2)
この例では、my_function()
をテストしています。my_function()
は、単純な整数値を返すだけの関数です。MyTestClass
は、unittest.TestCase
を継承しています。
@patch()
デコレータを使用して、my_function()
を置き換えます。'__main__.my_function'
は、パッチする関数の完全な名前を指定します。デコレータの引数には、モックオブジェクトに割り当てる名前(mock_function
など)が指定されます。
次に、モックオブジェクトに値を割り当てています。モックオブジェクトのreturn_value
属性を設定して、my_function()
が返す値を変更しています。最後に、assertEqual()
メソッドを使用して、my_function()
が期待通りの値を返していることを確認しています。
このようにして、mock.patch()
を使用して、Pythonコードをテストすることができます。patch()
は、関数の置き換えや属性の置き換えなど、様々な用途で使用することができます。
mock.side_effect
mock.side_effect
は、Pythonのテストフレームワークであるunittestのモックライブラリで、モックオブジェクトの呼び出しに対して、指定された関数を実行して返り値を生成することができます。
side_effect
を使用すると、モックが呼び出されたときにどのような動作をするかを指定することができます。具体的には、side_effect
に渡された関数を呼び出し、その関数が返す値をモックの戻り値として使用することができます。
以下は、side_effect
を使用した具体的な例です。例えば、ある関数my_function()
があり、その関数が内部で別の関数helper_function()
を呼び出しています。helper_function()
の戻り値がモックされている場合、side_effect
を使って、helper_function()
の返り値を指定することができます。
from unittest.mock import MagicMock
def my_function():
result = helper_function()
return result + 1
def test_my_function():
# モックオブジェクトを作成して、side_effectを設定する
helper_function_mock = MagicMock()
helper_function_mock.side_effect = lambda: 2
# my_functionを呼び出す
result = my_function()
# helper_functionが呼び出されたことを確認する
helper_function_mock.assert_called_once()
# my_functionの戻り値を確認する
assert result == 3
この例では、helper_function()
の代わりにhelper_function_mock
が呼び出され、その戻り値が2に設定されています。my_function()
の戻り値は、helper_function()
の戻り値に1を加えたものになるため、assert
文でresult
が3であることを確認しています。
mock.spec
mock.spec
は、Pythonのテストフレームワークであるunittestのモックライブラリで、モックに特定のメソッドや属性を持たせることができます。
mock.spec
を使用すると、モックが呼び出された際に、モックオブジェクトに含まれるメソッドや属性が実際のオブジェクトと同じであるかどうかをチェックすることができます。
以下は、spec
を使用した具体的な例です。例えば、あるクラスMyClass
があり、そのクラスにはmy_method()
とmy_attribute
というメソッドと属性があります。MyClass
のインスタンスをモックし、spec
を指定することで、モックにmy_method()
とmy_attribute
を持たせることができます。
from unittest.mock import MagicMock
class MyClass:
def my_method(self):
return "real method"
my_attribute = "real attribute"
def test_my_class():
# MyClassのモックオブジェクトを作成し、specを指定する
my_class_mock = MagicMock(spec=MyClass)
# my_class_mockにmy_methodを定義する
my_class_mock.my_method.return_value = "mock method"
# my_class_mockにmy_attributeを定義する
my_class_mock.my_attribute = "mock attribute"
# モックメソッドを呼び出す
result = my_class_mock.my_method()
# モック属性を呼び出す
attribute = my_class_mock.my_attribute
# モックメソッドが呼び出されたことを確認する
my_class_mock.my_method.assert_called_once()
# モック属性が正しい値であることを確認する
assert attribute == "mock attribute"
# モックメソッドの戻り値が正しいことを確認する
assert result == "mock method"
この例では、MyClass
のモックオブジェクトを作成し、my_method()
とmy_attribute
をモックに持たせています。my_method()
は、return_value
で返す値を指定しているため、result
には”mock method”が代入されます。また、my_attribute
は、モックオブジェクトの属性として、”mock attribute”が代入されています。最後に、assert
文で、モックメソッドとモック属性が正しく動作しているかどうかを確認しています。
どこまでmockするか
どこまでモックするかは、テスト対象のコードの機能や依存する外部コンポーネントによって異なります。一般的には、テスト対象のコードが依存する外部コンポーネント(データベース、API、外部ライブラリなど)にアクセスする場合には、これらのコンポーネントをモックすることが推奨されます。
一方、テスト対象のコードが単一の関数やクラスの場合、そのコードが依存する他のコードにアクセスする場合には、依存関係を持つコード全体をモックすることができます。ただし、すべてをモックするとテスト対象のコードが実際の環境でどのように動作するかを確認できなくなるため、ある程度のバランスが必要です。
テストを書く場合、モックは必要なところに使い、不要なところには使わないようにすることが重要です。適切に使用することで、テスト対象のコードを効果的にテストし、信頼性の高いコードを開発することができます。
というわけで、今回は以上です。大変大変お疲れ様でした。
引き続きで、徐々に発信していきます。
コメントや感想を受け付けています。ちょっとした感想でもいいので嬉しいです。
それでは、以上です。
https://medical-science-labo.jp/python_advance05/